March 31, 2004
Sigur Ros / Ba Ba Ti Ki Di Do
以前にココとかココで書いたEPがCD化されたので購入。
レディオヘッドと共に前衛舞踏公演の音楽担当として参加した作品。
収録曲は3曲。ba ba (6:12)と ti ki (8:49)と di do (5:42)。
前衛舞踏とのコラボを前提としたインストという時点で、
かなり実験的なアナザーサイドシガーロス的内容なのかなぁと想像。
で、1曲目の導入部から止まりかけのオルゴールのような音が続きまして、
後から加わるキーボードも同フレーズをミニマルにリフレインし続けて…
ってところで、やっぱりこういう前衛方向作品なのかなぁ…と思ったのですが、
中盤からシガーロス印な少々音が篭ったキーボードが入ってきたところで
一気にシガーロスの白より白い真っ白な世界に突入。
真っ白なんだけど、角度を変えたり覗き込んだり、
(って、ジャケットの作りもそんな感じですよね)
よくよく見てみればただの白じゃなく、
その中に飛び込むことに若干の躊躇を覚えるような、
シガーロス特有の毒気のある、魔性の白。
で、いつものシガーロスならここから更に盛り上がって...
というあたりで音数がひとつ減りふたつ減り、
また止まりかけのオルゴールに戻ったところで2曲目に直結。
Ti KiはBa Ba以上に音数の少ない効果音的状態が長く続くところから。
途中からクリック的なカシャコシャとした微細なノイズが入り徐々に増幅して、
9分近い曲が中盤に差し掛かった頃に再びキーボードが入ってくる。
弾き続けるのではなく、ポツリポツリと自分のペースで語るように。
そこで、それまで楽曲のメインだったオルゴール音+ノイズ音は、
その語るキーボードの隙間を埋める「間(ま)」に変わるのですよ。
この辺り、相当に鳥肌ポイント。
で、ラスト間際にヨンシーの声のようなシンセドローンが加わって、
この楽曲の最大の盛り上がり部に突入...と思いきや、
Ti KiもBa Ba同様にここから音数が減っていって、3曲目Di Doに直結。
このDi Doで初めてボーカル…というか人の声のサンプルを使用。
「ババ」とか「ティキ」とか「ディドゥ」とか言ってる声。
それが何重にも重なって、「ア〜♪」ってドローンなコーラスも重なって、
ピアノのリフレインも重なって、ここにきて初登場の明確な電子ビートも合わさって、
クライマックスに向かって一気に心拍数が、テンションがあがったところで、
ノイズの濁流が楽曲に切れ込むようになだれ込んでくる。
そのままノイズが曲全体を支配して大団円。
走り続けていた足がゴールしてゆっくりスピードをゆるめて止まるように終了。
と、相当におなかいっぱいな気分になれますです。
これでいてメインである舞踏が欠けている分、
芸術作品として半分もしくは半分以下なんだから、
本編を観れた人が羨ましくてしょうがありません。
耳で聴くよりも身体で聴くというか、
五感を研ぎ澄まして、五感を開放して、
Ba Ba Ti Ki Di Doの世界に浸る環境として、
劇場で観れるってのは最高の条件ですもんね。
ま、こういう内容なので多少とっつき難い面もあるかとは思いますが、
シガーロスの世界が好きな人なら間違いなくお薦め。
こういったエクスペリメンタルな音楽への入り口としても、
エクスペリメンタルな音楽と言われる音楽が、
大してエクスペリメンタルでもないと知るきっかけとしても、
是非、聴いていただきたい逸品。
映像作品化も熱望したいところ。
Posted by ゑ : March 31, 2004 12:59 PM | トラックバックはじめまして。あまりに読み応えのある文なので発注してしまいました。今後も拝見させていただきますのでよろしくお願いします。
Posted by: JNN : April 6, 2004 12:36 AMはじめましてー。
> あまりに読み応えのある文なので発注してしまいました。
うへー。
いや、もう、なんと申してよいものやら…恐縮です。
今後ともよろしくです。
Posted by: ゑ : April 6, 2004 08:36 AM
