February 15, 2004
Taylor Deupree / January
ニューヨークのミニマル系主体な電子音楽レーベル12Kを主催する、
Taylor Deupree/テイラー・デュプリーの"Stil."以来となる新作フル。
「電子音楽を始めとした色々な音楽におけるミニマリズムの様々な解釈と探求」
をコンセプトとした東京を拠点とする新レーベルSpekkの
発足第1弾アルバムでもあります。
で、この作品。
その上記レーベルコンセプトに応えきった、
ミニマリズムの様々な解釈を、
電子音楽で表現/提示した会心の内容となっております。
一応書いておきますと、ここにおけるミニマルとは、
音楽作品を作るにあたっての必要最小限(ミニマル)な音を使って、
音楽作品を作るにあたっての必要最小限(ミニマル)な手法、
即ち「反復/ループ」で構成される、ミニマルの意。解釈は色々ありますが。
で、どちらかというと音数よりは手法に焦点の当たったミニマル。
(いや、解釈は色々あるでしょうけども)
とはいえ、単にフレーズを繰り返すのではなく、
反復しつつ変化しつつ増幅しつつ減少しつつ交錯しつつ、
様々な表情を見せてくれるので、
もうすでにミニマルの枠を脱してしまっているわけですが。
とか、まぁ、色々とそんなことやこんなこともあるわけですが、
基本的には心地良いアンビエントエレクトロニカってことでいいと思います。
パルス/グリッチな電子音から、ピアノ、人の声、
空を覆いつくす星+雲+オーロラの如き電子ドローン。
小難しいことを考えるぐらいなら、
その音に身を委ねたほうが100倍有意義です。
水の上に浮かぶようにDeupreeの世界に漂いましょう。
何通りものミニマリズムの解釈と、
何通りものTaylor Deupreeの世界が、
水や風や空気にも豊かな表情があるということを再認識させてくれる、
充実した休暇を過ごすかのような贅沢な5トラック50分。
2003年初頭に来日した時に遭遇した、日本の、東京の、
穏やかな雪景色にインスピレーションを受けて作られたという"January"。
冬が終わる前に、日本の冬景色とともにご賞味あれ。
